うただの斎場の極意

最澄が開いた天台宗の葬儀の流れとマナー

2018年03月22日
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天台宗においては顕教や密教の特徴を併せている葬儀が行われています。そして、作法に関しては阿弥陀経を主体として執り行われていくために、他の仏式とは大きく異なっている式次第になっており、故人が仏の弟子となって仏の国に行く過程を式中によって表現していくことが特徴となる儀式になります。

また、これらは顕教や密教の併修が特徴であり、この特徴には儀式にも反映され、法華経、ならびに阿弥陀経の読経、しかも、光明真言法による土砂加持が行なわれています。また、これらは、主として3種類の儀式が営まれており、顕教法要は法華経を読誦しながら懺悔を行うことであり、日常生活の中において、自分のことだけを考えて、他人との対立を生じさせてしまったり、差別を行なったり、物事に対する執着を捨てきれなかったりと天台宗においてはそれが罪悪とされており、そのような煩悩に関しては誰にでも備わっている仏性を見失わせてしまう要因となっていると説いています。

そこで、その仏性を自覚した上で、磨き出していく方法が、読経による懺悔と言われています。また、例時作法は阿弥陀経を読誦した上で、極楽浄土へ行くことを願っていくことであり、これらにおいては、読経による懺悔によって、先祖の追善供養を営んでいくとともに、自分の心の中に存在している阿弥陀仏を感じ、現世において理想の浄土を実現しようといわれる意味が込められています。

また、密教法要は阿弥陀仏を本尊としており、光明真言を念誦している法要であり、これらにおいては、種々の印を結んで、真言を唱えた上で故人を供養し、極楽浄土に導かれていくことを祈念していくために行なわれます。


 

うただの斎場の極意 Copyright(C)www.saijo-utada.org All Rights Reserved.